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2017/09/07
【開催レポート】第9回ボーダースタディーズ・アジア太平洋セミナー(2017年9月5日)

第9回BSアジア太平洋セミナー「北朝鮮の核武装とその未来」参加記

 2017年9月5日、第9回ボーダースタディーズ・アジア太平洋セミナー「北朝鮮の核武装とその未来(Nuclear Weapons and the Future of North Korea)」が、九州大学箱崎キャンパス内にて開催された。
 報告者はアジア太平洋未来研究センターの客員研究員として滞在中のHA Yong Chool教授(米国ワシントン大学)、コメンテーターは当センターの岩下明裕教授、司会はセンター准教授の朴鍾碩が担当し、英語で行われた。
 HA先生は、近来の北朝鮮の核問題に関する議論は非核化に焦点を合わせているが、北朝鮮の核武装がかなり進んだ今、非核化は直接実現できない目標になったと述べられた。当面は凍結を目標に交渉する方が現実的であり、また、核武装と北朝鮮内部の経済構造との関係にも目を向け、長期的に展望する必要があると強調された。さらに、今後北朝鮮が核武装に成功し国際社会での発言権を得るようになると、北朝鮮の社会内部から経済改革の要求が高まると展望された。そのことは近年広がりを見せている「ジャンマダン」という非公式な自由市場の事例からも予測できる。そうなった場合、北朝鮮内部のエリート間に亀裂が生じることで現在より穏健な政権の誕生が期待でき、その状況下では非核化を図る可能性が生じるのではないかと予測された。
 HA先生の報告に続いて岩下先生からコメントがあり、その後参加者全員で活発な議論が行われた。
 今回のセミナーは、東北アジアにとって喫緊の課題である北朝鮮の核問題について、緊急の対応が求められる状況での時宜を得たテーマを扱った点と、さらに即時の対応だけではなく、長期スパンで問題を展望する機会となった点が評価できる。
 セミナーは午後5時から2時間程度に渡り行われたが、議論は尽きず、その後懇親会に席を移して引き続き活発な意見が交わされ大いに盛り上がったことを付け加えておく。   (2017/09/06, Park Jong-Seok記)

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