Studies

研究:ボーダースタディーズ

 境界現象とは、人間が生存する実態空間そのもの及びその人間の有する空間及び集合認識のなかで派生する差異化(つまり、自他の区別)をもたらすあらゆる現象を指し、いわばボーダースタディーズはその形成及び変容ならびに紛争回避メカニズムの解明にあります。現代社会においては、実態空間としては国と国の接触点(国境)や民族と民族が対立あるいは協力する様々な衝突点が存在し、そのボーダーに分断されて、あるいはボーダーを跨いで生活する人々は、その実態に左右されながらも、ある場所では自他の認識を鮮明に、別の場所では曖昧なグラデーションをもって表象します。もとよりこれらの境界は実態でも認識でもズレを抱え込みながら、歴史のなかで再生産され続け、境界研究はこのような境界現象にかかわる問題をどのように読み解くかという問題意識を共有しつつ、具体的なエリアにおいて問題の存在を探り、その問題の様態を考察し、解決方法を模索し、その実現に向けて提言をも行う学問領域であります。

 世界には、境界研究を行う国際組織が存在しますが、日本及び東アジアの研究活動は十分に組織化されずにいました。北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成:スラブ・ユーラシアと世界」(平成21年度から)により、ようやく境界研究の基礎は固まりつつありますが、まだ発展途上です。日本はユーラシアの陸域と海域が交錯する歴史的経験と地理的ポジショニングにあり、世界にむけてユニークな立ち位置にあり、これを総合し理論化することで、この学問領域をユニークなかたちで世界の水準で確立することが可能であり、本モジュールはこれを主導し、新たな境界研究のモデルづくりを目指しています。

ボーダースタディーズ 専用サイトはこちら
>>> KUBS (Kyushu University Border Studies)

メンバー

iwashita
岩下 明裕
教授/九州大学 アジア太平洋未来研究センター・北海道大学 スラブ・ユーラシア研究センター(クロスアポイントメント)
【専門分野】ロシア外交、東北アジア地域研究

セルゲイ・ゴルノフ(Serghei Golunov)
教授/九州大学 法学研究院

朴 鍾碩(Park Jong Seok)
准教授/九州大学 アジア太平洋未来研究センター

エドワード・ボイル(Edward Boyle)
助教/九州大学 法学研究院